「はあはあはあ」
さっきから足がもつれそうになって倒れるのを必死にこらえている。
だが、死んでも立ち止れない。
あれは少し前の事だった。
先の茂みの先で「がっつがっつ!」って音がしたんだ。
何かただならぬ雰囲気を感じつつ茂みの先を覗き見ると・・・・・・・。
「ばっつ!」と音がしそうなほどの視線が。
そして男と目が合ってしまった。
すかさず男は「ヒュイーィィ」と悲鳴とも怒号とも聞き取れる奇声を上げながら持っていたスコップを振りかざし迫る。
驚愕のワンシーンに足がもつれる。
「わぁぁぁぁーー」
すんでの所で持ちこらえて落ち葉をがさがさと蹴散らしながら夢中で逃げる。
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