2015年3月31日火曜日
3/14 トライ
「奇跡の一本ブナ」で引き返すかそれとも先に行くか考えていた。
薄い尾根筋を歩くには風が強すぎた。
馬の背の様な尾根筋は、滑落すれば右は松木渓谷まで高低差1㎞を直通だし、左はそこまでは行かなくとも下が見えないほどの斜度だし。
風にあおられてバランスが危うい時には行きたくない場所だった。
だけどお昼をしている間に天候が回復してくる。
風が弱くなってきたし雲が取れてくる。
これならこの「日本のグランドキャニオン」と呼ばれる松木渓谷まで直通しなくても良さそうなんじゃないかと思えてきた。
そして決定的に天候が戻ってくる。
風も弱まって来る。
こりゃあ行くしかないでしょ。
私が先行で馬の背を越えるもそのあとはかなり遅れる。
そうそう、荷物はデポして身軽だ。
そしてこの先のピークが目的地だと思っていた。
しかしそのピークを越えると次のピークが見えてくる。
けっこう立派なピークだと思うんだけど名前が無い。
この風景は高揚するね。
それにしても獣道はあるが登山者の踏み跡は無いなあ。
マイナーな山だけどとっても素敵な山だと思います。
緑の季節も素敵だろうね。
2015年3月30日月曜日
3/14 少々のハプニング
滑落危険な場所を出ると、途端に視界が開ける。
すると強風に煽られる。
そして帽子が飛ばされてしまう。
仕方がないので荷物を置いてピッケルを持って斜面を下る。
雪面を蹴って足場を確保しながら数メーター降下して引っ掛かった帽子を取りに行く。
帽子を拾った後はピッケルを使って登っていく。
降りた場所はそれほど難しくない場所だけど、そこから落ちるととても危ない場所だ。
そんなアクシデントを乗り越えて第一のピーク中倉山へと到着する。
素晴らしいパノラマが広がっているのでテンションが上がる。
まだ「奇跡の一本ブナ」を見ていないのでスタスタと先行する。
相変わらず風は強いし、雲が出てきた。
見つけた!!
これが「奇跡の一本ブナ」だ。
一応説明しておくと松木渓谷の木々は足尾銅山の製錬所のから出る亜硫酸ガスにより全滅した。
そんな中このブナの木だけが煙害に耐えて生きのこったんだ。
だから奇跡と呼ばれている。
風が強くて風上に向かうと息が出来ない。
とりあえずそんな感じの-5度だ。
大平山がいいね。
このブナ木は今回のハイライトでもある。
まあこの先は危険すぎて二の足を踏むって感じだし、ここは飯でも食べて考えるかって感じだ。
2015年3月29日日曜日
3/14 すこし緊張した
尾根筋に出れば易しいコースになるのかと思ったけどね。
そうでもなかった。
先ほどより幾分ましな感じだけど急登は急登だ。
だけど雪は締まっているのでアイゼンだけで登っていける。
先週の全力ラッセルに比べれば平地にも等しい。
だんだんと美しい景色が見えてくる。
だけどまだ木々の間からかろうじて覗いている。
ロウソク岩、社山、男体山と重なる。
社山も男体山も良い山だ。
冬の男体山も登りたい山だ。
中倉山の尾根筋に出る。
この尾根筋は非公式の登山ルートでもある。
写真じゃ分り辛いが軽く二三度は死ねそうなルートだなんだな。
ここは少々緊張した。
かなりの斜度に掴る所もなくトラバースしなければならない。
落ちたらだめな場所だ。
幸い南向きで今日は雪面が緩んでいた。
なので抵抗が大きく落ちても速度は上がりそうじゃなかった。
しかしそうなると雪崩の危険性が増すのだけれど。
2015年3月28日土曜日
3/14 厳しい急登だけど忍耐の急登である
それにしても予想に反し雪が無い。
先週はとんでもないラッセルをしていたから拍子抜けだ。
とても覚悟して挑んだのだが。
小一時間歩くと、取り付き口へ到着だ。
ここは見て判る通りテープが巻かれているのみで目印がとても希薄なんだ。
下手をすれば見過ごしてしまう目印だ。
今回はあらかじめ緯度経度を調べておいてある。
迷いやすい登山ルートやそもそも登山道が無い場合は下準備してから登っている。
それでも迷ったりするんだけどね。
ここは一発で見つけることが出来た。
さて、二人が準備をしているあいだに私は早々に登り始める。
ここから尾根筋まではかなりの急登でガレ場だ。
そしてさっそく登山道をロストする。
なにせ落ち葉と霜柱で浮いた斜面に踏み跡など無きに等しい。
良く探さないと簡単にロストする。
めんどくさいので直登に切り替えるのだが、またこれが浮石だらけで危ない。
それでもなんとか登山度にリカバリしてさらに登ると鹿の亡骸が。
しかもこの亡骸は結構食べられた跡がある。
何が食べたのかは判らないけど、赤い肉がこびりついた骨が見えている。
そして尾根筋まで登ってくる。
いや、結構これはハードなコースだね。
積雪があったらとてもじゃないが厳しすぎる。
これは今回雪が無くて幸運だった。
2015年3月27日金曜日
3/14 登りたかった山
三月の中旬のホワイトデーに山に登ったんだ。
まあそんな企業の思惑など知った事じゃないからね。
で、どこに行ったかというと栃木県足尾の松木渓谷にある山の一つである中倉山だ。
この写真では左側の山となる、右は大平山でこちら側からの登山道は無い。
私はこちら側からの大平山登山が好きだけどね。
まあまずはこの橋を渡る。
この辺りの標高は750mほどなんだ。
大体1000mの標高差を今日は登る予定だ。
今は使われていない製錬所の煙突だけど、この精錬所が禿山を作った。
人用じゃないこの橋を渡る。
この橋は本当は渡っちゃいけない橋なんだろうけどみんな渡っている。
松木渓谷の隣の渓谷を遡行する。
こっちは樹木が残っている。
立派な雄鹿が近くに。
どうやら足腰が弱っている様で逃げることが出来ない。
この辺りの鹿は駆除対象になっているので、人間を見ると警告音を「キョっ」とか「キャッ」とか発して逃げる。
近くの日光白根では数メーターまで寄っても見向きもしないが。
2015年3月26日木曜日
3/7 久しぶりに筋肉が熱を持つ
(CX5)
戻りは楽だ。
気分的にはすぐに到着って感じでキャンプ場へ到着。
さらに下って行く。
もう温泉で体を温めたいと思いながら急いで下山する。
下山して早々に温泉へ。
やっと一息ついた。
温泉を出るとまた雪が降ってきた。
軽い雪がふわふわとゆっくりと舞っている。
今回は山頂の目前で引き返すことになってしまった。
登頂出来なかった要因は複数ある。
- 初めての登山ルート
- 装備の不備
- 道を間違える
- 修正が遅い
- 積雪量
- 登山者が圧倒的に少ない
こんな所かな。
少なくとも次に登る時には、ここまでの道は間違えないだろう。
そして装備も忘れないだろう。
しかしこの先の急登は未知数だし、登山ルートも分り辛いだろう。
次は行けるのか?
それからこの日の夜太腿が熱を持ってちょっと眠れなかったからハードだったんだね。
2015年3月25日水曜日
3/7 タフだな
(CX5)
とりあえず一旦昼食にする。
H氏は濡れていて、かなり寒いみたいだ。
これからどうするか話し合う。
早い話今日はここまで、引き返す事に決定。
山頂まで距離的にはかなり近いのだが、標高差が400mほどある。
ここまで戻ってくるのにかなり体力を消耗してしまった。
無理して向かって途中で動けなくなると生死にかかわる。
雪洞を掘って一夜を明かすなんてまっぴらごめんだしね。
それにしてもあと少しなんだけどなあ。
それにしても雪が深い。
積雪は1mを軽く超えている。
しかも岩場なので凸凹している。
雪が乗っていて良くわからないから、なんだか雪の中を泳いでいるみたいな感じになったりする。
これは見上げているからどこが深そうか予測できるでしょ。
だけど実際の目線はこうなんだ。
どこが深いなんて分らないですわw。
そして本日H氏はスノーシューを持ってきていない。
つぼ足大作戦だwww
せっかく今日はラッセル全開になるとメールで予告しておいたのに持ってこないなんてwww
私の二倍は疲弊しているのじゃないだろうかwwwww
それにしても道標が少ない。
そして色褪せていて分り辛い。
さらに雪に埋もれて見えない。
次に来るときはビニールテープでも持ってきて捲きながら登るようかな。
2015年3月24日火曜日
3/7 すごい危険(^_^;)
(CX5)
登ってきたルートを振り返る。
木が生えていなければとてもじゃないけど登れない。
木をつかみ木に足を掛けて登ってくる。
雪が柔らかいのでピッケルも刺さらない。
尾根筋でも少し緩やかになる。
しかし今度は笹攻撃だ。
雪と霧氷で全身雪まみれになる。
気温がそれほど低くないので体温で溶ける。
体が濡れる。
今度は岩場が立ちはだかる。
両脇に回り込めるルートは無いのでここは登る。
下ばえも多いので手掛かりはある。
しかし流石に苦労する。
こんな感じなので時間ばかりかかる。
このままこんな感じで進んで行けば暗くなってしまう。
それは危険だ。
そこで登山道に向かって左へと、トラバースする。
崖を回避したり凍ったがれ地を渡ったりと危険な場所をパスしながら進む。
後で気が付いたけどその時の記録は一切ない。
まあそれほど必死だった訳だ。
そしてやっと登山道に戻ってきた。
精神的にはまだまだ元気なんだけどね。
肉体的にはどうだろう。
それほど疲れは感じていないけどなあ。
2015年3月23日月曜日
3/7 必死に登る
(CX5)
さて、ルートも間違いないし、ここからは沢登りのラッセルとなる。
鹿に寄る食害が酷い。
こうやって落ちている糞からは獣臭がする。
現在の積雪量は60㎝ほどだろうか。
ただ沢なのではまる時には結構不覚はまる。
当然登山道なんて跡形もない。
雪に埋もれて判らないのかもしくは最初から明確ではないのかは不明だ。
なので前に進むには真直ぐなんて無理、登れる所を探して右へ左へと進路を変える。
どこで間違えたのか登山ルートから外れてしまう。
GPSではこの上が登山ルートなので構わず進むが、これはキツイ。
斜度がきつい、積雪がきつい。
だから体力がきつい。
何度も汗をぬぐう。
うーん上の岩場まで来た。
これ以上上には行けない。
ここは左にかじを取る。
今日は氷点下だからいいけど雪が緩むと雪崩が起きそうな場所だ。
まあ実際雪崩れた跡がある。
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